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夢の花(看護学生生活)
第1話
看護師になるために大きな志をもって、この学校の門をくぐったのは桜が散った4月10日であった。自然がいっぱいの何もない山奥に迷い込んだような場所に学校は立っていた。
 建物はヨーロッパ調でとてもきれいだったが、周囲の空気となじまずになんとなく違和感を感じた。クラスメイトは同じ看護師を目指す目的意識をしっかり持った人ばかりで、行いていけるか不安ばかりが募った。1年違う道を進んでの方向転換であったため、年齢が違うことの不安感が強かった。
 同じ県からの出身者が3人いたので少し安心したが、この地方の方言に慣れず、教員が何を話しているのか最初は理解できなかった。「ここは日本だよね」と本当に疑った。同県出身者の春奈とよく一緒に昼食をとり、この看護学校の不満を打ち明けていたが、もっぱら私が聞き役だった。時々、4人で集まり長期の夏休みや春休みにはお互いの家を行き来するようになった。その関係に微妙に亀裂が入ったのはいつからだったろうか?最初は、「私は知らなかったわ?」と言う集まりの声かけが食い違い、「聞いていない」、「言ったの」の些細なことから、3対1の関係ができ始めていた。その中でどちらに肩入れをする理由もないので、普通に話していたのだが、それが八方美人に映ったのか、私が阻害され始めていた。単なる友人関係が、この時期一番重要で、勉強より一人にされる恐怖が強かった。話しかけてグループに入れてもらえるように、勉強を教えたり、お土産をもっていったりとするのだが、何かが違った。特別阻害を受けることもないが、友人との壁があるようで中に入って聞けない。4人の会話に私は入っていけず、何を話しているのか秘密の暗号で話しているような感じであった。
 それが、私の病気の始まりだとはその時は気づきようもなかった。
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テーマ:同人小説 - ジャンル:小説・文学

【2007/05/03 20:50】 | 夢の花 | トラックバック(0) | コメント(1)
夢日記(看護師)


看護師は、白衣の天使と言うけれど、どんな学生生活を過ごしているのか?看護師なるための国家試験はどんなものなのか?看護教員の夢を実現するための格闘の日々を日記にしました。福祉と看護を全部知りたい方も必見

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